今回から虫歯についての話になりますが、
当院の診療の根幹でもある『子供の虫歯』についてです。
まずは、前回のおさらいとして『虫歯と歯周病は細菌感染症』であるということを思い出してください。
それでは、その細菌はどこから来たのでしょうか?
最初から口腔内に細菌はいるのでしょうか?
生まれた赤ちゃんの口腔内には細菌が存在しません。
生まれた後に、色々なものを舐めることによって口腔内に新しい細菌を取り入れていきます。
その過程で虫歯菌も大人から赤ちゃんの口腔内に入ってきます。
いつ虫歯菌が口腔内に入ってくるのかの大体の時期はすでに分かっていて、『2歳』が一つの目安となります。
まずは、『2歳』まで可能な限り虫歯菌の感染をさせないという取り組みが重要になります。
取り組みを大きく2つに分けると、
1 除外する方法
2 いい菌を先に口腔内に入れて後から入ってくる菌を制御する方法
です。
数十年前より妊産婦健診などで、
「大人からの口移しでの離乳食を与えないで!」
「大人が使った食具で子供に離乳食などを与えないで!」
ということを聞くと思いますが、これが除外するという方法です。
もう一つが、口腔フローラを整えるということで先にいい菌を入れて、
悪い菌の侵入時には入ってきても口腔内にとどまれないような環境づくりを進める方法です。
当院では、子供の口腔内に可能な限りいい菌を早く入れてあげたいと考えています。
その為に、BioGaiaが発売している乳酸菌を使用しています。
これは、元は人間の母乳由来の乳酸菌なので安心して使用することができます。
この取り組みには、子供だけでなく大人も積極的に参加する必要があります。
それは、先にも述べたように「虫歯菌が大人から感染するから」です。
なので子供を取り囲む大人の歯科メインテナンスもお勧めします。
僕の家では子供も含めてBioGaiaの製品を使用しています。
僕の子供が2歳の時にはまだなかったので、小学2年生から使用を続け7年ほど経過してますが、満足できる結果です。
今回は、子供の虫歯予防というところで、
まずは「細菌の感染を予防しましょう!」
という話でした。
次回は、『2歳』を過ぎてしまった幼児以降での虫歯予防についてです。