今回からは、歯ぎしりに続き歯科の3大疾患と言われる虫歯と歯周病についてです。
虫歯と歯周病という言葉は、みなさんご存知だと思います。
では、これらはどのような病気なのでしょうか?
それを考える前に、まずは口の中とはどういう環境なのかを考えてみましょう。
口の中は、腸内と同じで善玉菌、悪玉菌、日和見菌(中性菌)といわれる3種類の菌が、およそ800種類ほど共生しています。
腸内では細菌の群生を『腸内フローラ』といいますが、口腔内も同様に『口腔フローラ』といいます。
フローラとは『植物群』という意味です。
この『口腔フローラ』の中心は特に害を与えないと言われている日和見菌が占めています。
では、なんで虫歯や歯周病になるのでしょうか?
腸で例えさせてもらうと、
腸の調子が悪くなると、便通が悪くなるか下痢になってしまいます。
腸内フローラを整えるために、ビフィズス菌を取ったり、乳酸菌を取ったりしませんか?
そうすることによって、また元の整った腸内フローラに戻すことで、腸の調子がよくなります。
これは、腸内フローラのバランスが崩れたものを、ビフィズス菌や乳酸菌を使って元の状態に戻すということです。
口腔内も同様で、口腔フローラを整えることによって、虫歯や歯周病になりにくい口腔内環境を整えることができます。
当院では、口腔フローラを整え、口腔内を気にすることなく日常生活を送っていただけるような取り組みを一緒に考えていきたいと思います。
虫歯と歯周病は細菌のバランスが崩れた時に起こる細菌感染症ということを説明させてもらいました。
次回から、まず子供にも関係する虫歯に限定して話を進めていきたいと思います。
その後、歯周病へ話を進めていきます。